今まで意識したことは無いけれど、この間ふっと「カニとクモってそっくりなんじゃないか?」と気付いてしまいました。

 

そうすると、干潟で視界の端をちょこちょこ動くカニたちがクモに見えてしまって、鳥肌が…(虫、苦手なので。)

そんなカニたちの中でも、「クモガニ」という種類が存在します。

 

これはもしや、よりクモにそっくりなカニということなのでしょうか?

いや、「蜘蛛」じゃなくて「雲」かもしれないし、これはちょっと詳しく調べて見なければ。

ということで、今回はクモガニについて迫っていきたいと思います。

クモガニってどんなカニ?

クモガニは英語では「スパイダークラブ」と呼ばれています。

はい、「雲」じゃなくて「蜘蛛」でした。

 

その名の通り、足が細長くて蜘蛛に似ているから「クモガニ」。

実はクモガニというのは一種類を指す固有名詞ではなくて、クモガニ科という種類のカニを総称した呼び方ですので、多くの種類が存在するのです。

 

例えば日本にはイッカククモガニという種類がいます。

これは1cm~2cmほどの小型のクモで、日本各地に生息していますが、元々は外来種です。

 

大きさや細い手足が本当に蜘蛛にそっくり…。

青潮などが発生した際には、それに伴いイッカククモガニも大量発生することがあるようです。

 

正直、こんなカニが大量発生していたらもう蜘蛛にしか見えません。

鳥肌立ちまくりです。

オーストラリアのクモガニ大移動!

また、とても有名なのはオーストラリアのクモガニです。

テレビや動画でよく取り上げられているので、観たことがある人も多いのではないでしょうか。

 

こちらのクモガニは甲幅20cm程度と大型で、一年に一度、満月のころに大集結するのです。

その数なんと5万~10万匹以上とも言われており、海底はクモガニで隙間なくビッチリと埋め尽くされます。

 

このくらいの大きさになると、蜘蛛感はほとんどなく、普通に美味しそうなカニに見えますね。

見続けていると、カニが食べたくなってきます…。

 

なぜクモガニがこんなに大集結するのかというと、それは脱皮と繁殖のため。

浅瀬で打ち寄せる波の力を使って脱皮をするのです。

 

脱皮というのは一番体が柔らかく無防備になるタイミング。

それを狙ってエイや鳥、大型魚などの天敵が押し寄せてきます。

 

そのため、少しでも多く生き残れるようにするために、大群で脱皮をするのだと言われているのです。

いやーしかし、これだけの数のクモガニが集まると圧巻です。

こうして海底の撮影ができるようになるまでは、大量の殻ばかりが海岸に打ち上げられるので、何かの祟りなんじゃないかと騒がれたそうですが…。

こんなやつらもクモガニの仲間!

あまり身近な感じがしないクモガニですが、実はみなさんが良く知っているカニも実はクモガニの仲間なんですよ。

それが「ズワイガニ」や「タカアシガニ」。

食用としてよく知られている彼らも、クモガニの仲間なんです。

言われてみれば、足は細長くハサミは小さく、クモって感じがしますね。

 

ちなみに、「タカアシガニは蜘蛛の仲間」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、タカアシガニは断じて蜘蛛の仲間ではありません。

クモガニ科というのはあくまでも「蜘蛛に似た形をしたカニ」というだけなので、れっきとしたカニの仲間です。

間違えるとかなり恥ずかしい思いをすることになるので、しっかり覚えておきましょうね。

クモガニ まとめ

クモガニと言っても、そんなに蜘蛛っぽくて気持ち悪い種類ばかりではありませんでしたね。

まあ中には本当に蜘蛛そっくりなやつもいますが…。

オーストラリアのクモガニの大群は、一度は生で見てみたいですね。

(ライター名 もんぷち)

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