野山に入る機会の多い人や庭木の手入れをする人なら一度は経験したことがあるだろう、ダニ。

自分の血を吸ってぷっくりと膨らんだダニを見つけた時には、なかなか憎たらしいものです。

そんなこの時期旬な!?マダニについてまとめてみました。

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マダニって?

マダニは蜘蛛に似ている節足動物です。

体は顎体部分と胴体部分の2つに分かれていて、胴体部には4対、合計8本の足がついています。前足は一見触覚のようにも見えますが、触角は顎部分から短めの1対が別に出ています。

体長は2~3㎜程度で、肉眼ではっきりと見える大きさです。

普段は植物の葉の裏などについていて、動物や人間が接触したときに乗り移ります。離れたところからジャンプして移るようなことはないと言われています。

マダニの生息域

マダニは植物のある所ならどこにでもいます。野山や草むら、庭の植物などにもいます。

生息域は日本全土。日本国内だけでも50種類ほどのマダニが生息していると考えられており、種類によって生息域は違いますが、日本の野山にはいずれかの種類のマダニが生息していると考えて良さそうです。

マダニの種類と活動期間

マダニが活発に活動するのは初夏から秋にかけて、つまり5~9月頃になります。

冬に活動するマダニもいますが、日本に生息するほとんどのマダニが5~9月に活発になるタイプです。

代表的なマダニの種類としては、屋久島以北に生息していて、東北地方や北海道の山林に多いヤマトダニ。主に沖縄に生息しているクリイロコイタマダニ。

日本全土の都市部にも生息しているフタトゲチマダニ。北海道から東北、中部山岳地帯に生息するシュルツェマダニなどです。

マダニの吸血方法

マダニはハーラー器官という独自のセンサーを持っていて、体温や振動、二酸化炭素、匂いなどを的確にとらえることができます。つまり、自分が乗り移って良い相手なのか、宿主に相応しい存在なのかを判断するということです。

センサーによって、吸血のために乗り移ったマダニは持ち前の鋭い牙で宿主に噛みつきます。

他の吸血タイプの昆虫と違うのは、針ではなくノコギリのような歯を差し込んで噛みついて吸血するということ。

この時にセメントのように固まる唾液をだし、接合部分をしっかりと固定し、簡単には外れないようにします。

 

セメントのような唾液は出してから半日ほどで固まってしまいますから、山などに出かけて帰ってきて見つけた時には、すでに固まっていることが多いわけです。

気が付かずに放置しておくと、マダニは1週間ほど宿主に噛みついたままでいます。1週間くらいかけてたっぷりと吸血し終わったマダニは、吸血する前の100倍ほどの大きさに膨れ上がります。

でも、実際に吸っている血量はその3倍の1mlほどだと考えられています。

何故なら、マダニは体内で吸った血液を3倍の濃度に濃縮してため込むことができるからです。

2~3㎜程の体に1mlって・・・じゃあ濃縮しなかったらどんだけ大きくなるんだ!!!っていう話ですよね・・・

こうしてたっぷりと吸血し満足したマダニはぷっくりと膨れたまま、自分で牙を抜き出して離れていきます。

マダニの生態

吸血を終えて、離れていったマダニは一体その後どのような生活をしているのでしょう?

マダニは吸血を生きている間に3回ほど行うと考えられています。

吸血した後は脱皮をしてしばらく休眠し、まだ吸血するというサイクルを3度繰り返し、3度目の吸血が終わると交尾、または単性生殖で子孫を残して死んでいくのです。

吸血の時期や休眠の期間などは種類によって違いがあり、一概には言えませんが、それぞれの吸血時期は日長によって決まっていると考えられています。

できるだけ体力を温存して次のステージに向かうというマダニなりの生き残り方法なのです。

休眠期間は宿主からそう遠くはない場所にいることが多いようです。再び同じ宿主をめがけることもあり、家畜などの場合は特にこのようなことが起こっていると考えられます。

マダニによる感染症

マダニは吸血の際に様々な感染症を伝染させる存在です。

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そのいくつかの感染症の代表的な例をいくつか挙げていきます。

  • 日本紅斑熱かゆみのない発疹や発熱があり、放っておくと高熱になる場合もあります。点滴と抗生物質の投与による治療が行われます。
  • Q熱放っておくと死に至ることもある病気。山などに行った後、皮膚に違和感を覚えたり、風のような症状が続いたらすぐに病院で診察を受けることが重要。その際に山に入ったっことを伝えるのを忘れないように。
  • ダニ媒介性脳炎マダニが媒介するウイルス性感染症。脳炎による神経症状が特徴的です。東ヨーロッパやロシアで感染が流行し、日本でも過去に一度だけ国内感染例がありました。
  • 重症熱性血小板減少症候群1~2週間の潜伏期間を経て発熱。症状は下痢、嘔吐、発熱。重症になると出血する場合もあります。西日本ではこれまでに96人が感染し、うち30人がなくなっています。

マダニを予防する

ちっちゃくても恐ろしい病気を媒介するマダニ。

山遊びはしたくても、できれば噛まれたくなくないですよね?

そこでマダニに吸血されないためにはどうしたらよいか、ポイントは5つ!

  • 山に入るときや庭木の作業をするときには長袖長ズボンが必須。
  • 帽子、手袋、タオルなどを使って、できるだけ肌の露出をしない。
  • 草むらなどに座るときには必ず敷物をしいてから座るようにする。
  • 防ダニスプレーを使う
  • 山などから帰ってきた時には必ず体をチェックする

マダニに噛まれた時の対処方法

それでも残念ながらマダニに噛まれてしまったら、一番のお勧めはすぐに病院に行って取り除いてもらうこと。

民間療法としては、ライターや線香の熱をダニに近づけてダニが嫌がり、自分から牙を抜いて逃げていくという方法や、ベンジンやイソジンなどのアルコールを塗ってその後にピンセットで引き抜くという方法、またDEET成分の入った虫よけスプレーをふりかけるという方法がありますが、必ずしもうまくいくときばかりではなさそうです。

 

熱を近づければ、自分自身の皮膚がやけどしたり、またダニ自身が熱で死んでしまうこともあります。

その場合は牙が皮膚の中に残ってしまうわけですから、あまりいい方法とは言えません。

アルコールもどれほど効くのか、全く効果がない場合もあります。

そう考えると素人ならば、病院に行くのが最も良い方法といえるでしょう。病院ではダニ専用の摘除機械のあるところもあります。

 

犬や猫にマダニがつくときには目の周りや耳、鼻のまわり、お尻の周りなどの毛の少ないところにつくことが多いです。

そんな時は専用のピンセットなどでマダニの口を残さないようにして、除去すればよいのですが、局所の炎症や膿症が起こる場合もあります。

数か所だけでなく、沢山の箇所にダニがついていた場合はすぐにでも病院に連れて行って、適切な処置をしてもらうことをオススメしまおす。

ダニ予防の薬なども販売されていますので、そちらを利用したり、病院で定期的に投与してもらうことも有効です。

マダニのまとめ

今の時期はとにかくマダニが活発な季節です。

と、同時に山登りや散策が好きな方にとっては新緑や野山の花々が美しい季節でもあります。

山に入るときにはしっかりとダニ対策をしてから入るようにしたいものですね。

ちょっと面倒だと思っても噛まれてしまってからではもっと面倒なことになりますよ!

大事なペット達を野山に連れていくときも、しっかりとダニから守ってあげてくださいね!!

(ライター ナオ)

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