男の子のいる家では夏になると、きまってせがまれる虫取り。

カブトムシやクワガタを家で飼いたいと言い出す子もいるのではないでしょうか?

そんな人気のカブトムシやクワガタ、実は樹液を巡ってスズメバチとバトルしているってご存知でしたか?

危険がいっぱいスズメバチ

スズメバチはもうご存知のようにとても攻撃性の強い大きなハチです。

日本には3属、16種類が生息しているといわれています。

クマやヘビなどを凌ぐ危険な生き物!スズメバチに刺されて、命を落とす人も少なくありません。

そんな危険なスズメバチですが、女王蜂を筆頭としたとても高度な社会を形成して暮らしています。

卵を産むのは女王蜂のみで、あとはひたすらエサ集めや巣の警護に当たる蜂というわけ。

彼らのエサは主に終齢幼虫の持つ巨大な唾液腺から出される分泌液。

これはかなり栄養価が高く、人間の母乳と同じ成分構成なのだとか・・・やるなスズメバチ。

でも、いつでもその高級なエサにありつけるわけではないので、そんな時は樹液を吸いにやってきます。

強力な顎を持ったスズメバチは自分で木の皮に傷をつけ、そこから樹液を吸うことができるんです。

アベマキやコナラ、アカメヤナギの樹液を吸いますが、とても縄張り意識が強く、同じ木の樹液を吸っているのは同じ巣の仲間だけ。

他の巣のスズメバチが来たり、カブトムシやクワガタなどが来ると執拗に追い払います。

スズメバチの種類ごとの危険度レベル

樹液と言えばカブトムシ

カブトムシは本州以南に生息している子供たちに大人気の昆虫です。

日本では最大の甲虫と言われてきましたが、近年それを超えるヤンバルテナガコガネが発見され、王者の座を譲ることに・・・・

夜行性で昼間は樹の根元や腐植土、枯葉などの下で過ごします。夜になると樹液を求めて好物のクヌギやアベマキ、コナラ、ミズナラ、カシ、クリなどの広葉樹に集まるそう。

長年カブトムシは自分で樹を傷つけ、樹液を吸うことはできないと考えられてきましたが、最近ではモクセイ科のリンゴの木やトネリコなどを口器の上にある突起した器官で傷つけて、少しずつ樹液を吸っているということがわかりました。

基本的には夜行性なのですが、エサにありつけなかった時には昼間でもエサを求めて行動することがあるので、そんなときはスズメバチとエサ場を巡る戦いになることも。

日本の「カブトムシ」の種類のまとめ

ミヤマクワガタも樹液は好物

忘れちゃいけない樹液好きな昆虫、クワガタ。

ミヤマクワガタは体長が3~8㎝で、樹液を吸うための傷はメスしかつけることができません。

メスは自慢の大顎を使って樹皮を突き破り、オスはその樹液にひき寄せられて集まってきます。

オスは樹液と共にメスもゲットし、そこで交尾が行われます。

メスをめぐるオス同士の戦いは樹液を吸っているメスの周辺で行われることが多いというのはそういうわけ。

ミヤマクワガタはノコギリクワガタよりも体長が大きく、戦わせればミヤマクワガタが有利なのですが、自然界ではほとんどそういう場面もなく、それぞれが違うニッチの中で生活しているのだそうです。

エサの樹液を巡る昆虫たちのバトル

ミヤマクワガタvsカブトムシ

 

数の力でしょうか。カブトムシの圧勝ですが、ミヤマクワガタもしつこくエサ場に行きます。

振り落とされてもめげないミヤマクワガタ!

スズメバチvsミヤマクワガタ

スズメバチは甲虫の王者たちに果敢に挑んでいきます。前がだめなら後ろから、あの手この手でしつこく付きまといます。このしつこさにミヤマクワガタも逃げ出してしまいました。

スズメバチVSカブトムシ

スズメバチは数の力でカブトムシさえも追い払ってしまいます。強力な角を持っているカブトムシですが、背後から攻められるとその角も使えない・・・・・カブトムシも簡単にはあきあらめませんがとにかくしつこいスズメバチに退散してしまっています。

バトルロイヤル

一体だれがだれと戦っているのかさえ分からないような動画。

 

樹を見るとたっぷりの樹液で樹が濡れています。これはよっぽどいいエサ場なのでしょうか。

樹液を巡るバトルロワイヤル!見ごたえ十分です。

(ライター ナオ)

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