ミミズみたいなニョロニョロした生物、ハリガネムシ。

ミミズのようなヒモ系ではあるけれど、その正体はミミズとは全く違ったとっても恐ろしい生物なんです。

ヒモと侮るなかれ!!針金なみの強靭な生命力に驚きます!

 

ハリガネムシって?

ハリガネムシは全世界で2000種類以上は生息しているだろうと推測される伸縮性のないヒモ状の虫。

体長は数㎝~1mほどで、その直径は3mmほどです。

体内は体腔で出来ていて、乾燥すると、まるで針金のように固くなることからこの名前が付きました。

乾燥してしまっていても決して死んでいるのではなく、また水に戻すと再び動き出す、生命力の強い生き物なんです。

ハリガネムシは川底で孵化し、その後水中の生物たちの体内に忍び込みます。

体の先端に付いたのこぎりのようなもので水中昆虫の腸管の中をすすんでいき、お腹の中で休眠状態になります。

この休眠状態はとてつもなく強力で、-30℃でも死なない状態だそう。

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なんという生命力!

水中から陸上に飛び立っていくカゲロウやユスリカなどの水中昆虫に寄生すると陸上でそれを捕獲した昆虫たちの体内にも続けて寄生することができます。

陸上の昆虫では主に、バッタやカマキリなどの体内で確認されています。

昆虫に寄生したハリガネムシは昆虫たちの内臓を食い荒らし、寄生した昆虫の生殖能力を奪っていきます。

そして、何らかの方法でその昆虫の脳に新たなたんぱく質を送り、もともとその昆虫のもつ遺伝情報を操作することで、本来なら決して必要のない水辺へと彼らを誘導していくのです。

こうして、水辺に戻ってきたハリガネムシは無事栄養を補給して、カマキリやバッタの肛門から出ていくことで、水中に戻っていくというわけ・・・・。

 

水中に戻ったハリガネムシはそこで交尾をして、子孫を残すために産卵をするのです。

ただのヒモだかハリガネだかのふりをして、なかなかの知能犯。

とってもしたたかな生き物といえます。

このハリガネムシ、日本では2014年時点で14種類が確認されていて、昆虫の好きな方なら目にしたことのある方もいるのではないでしょうか。

人間に対する影響はどうなっているの?

大根やジャガイモなどの作物に寄生する虫を一般的にハリガネムシと呼んでいることも多いのですが、野菜に寄生するハリガネムシはコメツキムシという昆虫の幼虫で、今回とりあげているハリガネムシとはまた別物です。

人間が思わず口にすることなど、ほとんどないと考えられるのですが・・万が一虫取りや川遊びの好きな少年少女や、夏休みにキャンプでアウトドアを考えられているご家庭の方はこの本物の!?ハリガネムシに遭遇することもあるかもしれません。

まんまん万が一、川で遊泳中に思わず川の水を飲んでしまい、その中にハリガネムシがいたとしたら・・・人間も脳をコントロールされておかしなことになってしまうの!?

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安心してください!!吐けますよ!!

ハリガネムシは人間には寄生できないそう。

人間の脳をコントロールできるほどの能力がないため、水辺へ誘導することが出来ない!ということが理由の一つ考えられます。

ハリガネムシにとって、人間に寄生するメリットは何もないということでしょうか。

万が一体内にハリガネムシが入ってしまったとしても、人間に長く寄生するということは考えずらく、すぐに外に出ると考えられています。

この万が一とは先にも述べたように川遊び中に思わず川の水を飲んでしまった場合などが考えられます。
今年の夏、キャンプで浮かれてはしゃぎながら川遊びをするときには十分に気を付けて遊びたいものです。

もちろん子供達にも細心の注意を!!

(ライター ナオ)

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