「フィラリア」って知っていますか?

イヌなどペットを飼われている方は聞いたことがあると思います。

 

フィラリアは寄生虫で、人間にも寄生します。

フィラリアに寄生された時の症状はどんな感じなのでしょうか?

フィラリアの生態と、フィラリアに寄生された時の症状について、詳しく紹介していきたいと思います。

フィラリアとは?

「フィラリア(filaria)」とは、線形動物門双腺綱旋尾線虫亜綱旋尾線虫目糸状虫上科に属する寄生虫です。

人間や犬などの動物に寄生します。

 

フィラリアが赤ちゃんの時は゛ミクロフィラリア゛と呼ばれます。

フィラリアにはいくつかの種類がいます。

 

フィラリアが寄生しておこる病気を「フィラリア症」といいます。

フィラリア症には、急性フィラリア症と慢性フィラリア症があります。

フィラリアの成長

フィラリアの成虫は心臓や肺動脈に寄生します。

フィラリアの成虫の子宮内で、卵が孵化します。

 

孵化した赤ちゃんフィラリアのミクロフィラリアは、血液やリンパの中に棲んでいます。

そこで蚊による吸血を待っています。

 

ミクロフィラリアは蚊に吸血されて、蚊の体の中でないと成長できません。

蚊に吸血されないミクロフィラリアの寿命は1~2年で、フィラリアの成虫の寿命は5~6年になります。

バンクロフト糸状虫 

バンクロフト糸状虫は、人間のみに寄生する少宿主性のフィラリアです。

寄生場所は、リンパ管やリンパ節などのリンパ系になります。

 

オスの体長は40ミリぐらいで、体幅が0.1ミリです。

メスは体長65~100ミリで、体幅が0.3ミリです。

 

蚊が刺すことで人間に寄生します。

バンクロフト糸状虫に寄生されてから、9か月後ぐらいに症状が現れます。

 

リンパ管炎、リンパ節炎が引き起こされ、熱発作が繰り返されます。

浮腫みも現れて、象皮症を引き起こします。

この象皮症は西郷隆盛が罹っていたんだそうですよ。

マレー糸状虫

マレー糸状虫は、人間に寄生します。

リンパ系の寄生虫です。

人間の膝から先の脚や、腕のひじの先が象皮症になります。

オンコセルカ(回旋糸状虫)

オンコセルカ(回旋糸状虫)に寄生されると、成人になるにつれて失明していきます。

寄生されて体に棲み付かれると、こぶが見られるようになります。

世界中に1700万人の感染者がいて、ほとんどはアフリカになります。

犬糸状虫

主にイヌに寄生するフィラリアです。

「犬フィラリア」とも呼ばれます。

 

イヌ科の動物だけではなく、人間にも寄生した例もあります。

フィラリアの寄生虫を持っている蚊に刺されることで、寄生します。

 

犬糸状虫は、白色で細長い形をしています。

成長すると25~38センチの大きさになります。

 

イヌの心臓や肺動脈に棲みついて成長し、繁殖します。

イヌの体に寄生した場合の症状ですが、一番初めに気付くのが「咳」です。

 

他には元気がなくなったり、散歩を嫌がったり、お腹に水が溜まったり、失神するという症状が現れます。

最悪の場合、心不全や呼吸困難になって死亡してしまいます。

犬糸状虫に寄生された場合は、薬の投与や手術などで治療します。

フィラリアに寄生された時の症状について まとめ

フィラリアに寄生された時の症状について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

フィラリアは寄生虫です。

 

イヌに寄生することで知られていますが、人間にも寄生します。

フィラリアの種類によって寄生された時の症状も変わってきますが、熱が出たり浮腫んだりと体に変化が現れます。

フィラリアは蚊が原因になるので、(特に海外に行った時には)なるべく蚊にさされないようにしましょう。

(ライター 雲呑)