昆虫界で最強と言われるオオエンマハンミョウをご存知でしょうか?

クワガタでもカマキリでも、カブトムシでもない新しいスター!?

オオエンマハンミョウについて詳しくお話します。

オオエンマハンミョウの特徴と生態

オオエンマハンミョウは世界最大のハンミョウとして知られる大型肉食甲虫です。

体長は6㎝で巨大な顎を持ち、南アフリカとタンザニアの一部、特にボツワナ共和国に多く生息しています。

 

頭部、胸部、腹部は黒く、時には赤褐色で非常に光沢があり、脚とタッセルは黒色です。翅がないので飛ぶことはできず、素早く走ることしかできません。

食性は昆虫を中心にネズミなどの小動物をも大顎で捕らえる肉食昆虫です。

オスは左右非対称ですがメスは左右対称。オスのこのような体は交尾の際にメスを押さえつけるのに役立っていると言われています。

 

オサムシ目のハンミョウに共通してある特徴として敵に追い詰められると強烈なにおいを出すという習性がありますが、オオエンマハンミョウの臭いは特に酸が強いことで知られています。

 

行動は朝早くと日没の時間帯で、その時に狩りを行い、決して夜行性ではありません。

幼虫の間は巣穴を掘り、巣穴の中でじっと獲物が近づいてくるのを待ち構えています。範囲は狭く、巣穴周辺しか動きません。

オオエンマハンミョウの食性

オオエンマハンミョウは肉食で、多くの生きた昆虫はもちろんネズミやトカゲも捕食してしまうことがあります。

 

飼育下でも生餌が基本ですが、昆虫ゼリーでも多少食べます。生餌以外はピンセットで口元まで運ぶようにすれば食べることもあります。

また、ピンクマウスのようなエサも食べる可能性はありますが、実際の所の報告はまだありません。

オオエンマハンミョウの戦闘力

オオエンマハンミョウは硬い殻で覆われ、素早く動き、そして強力な顎を持つという3つの武器と戦闘力を備えています。

動きの機敏さは1秒ごとに方向を変えることができる程で、強力な顎は非常によく動き、しかもとても機能的とされています。

 

硬い殻による防御と、機敏な動きと機能的な大顎によると攻撃力の両方が相まって素晴らしい戦いをくりひろげるのがオオエンマハンミョウなのです。

実際にオオエンマハンミョウと戦う昆虫たちは一応にバラバラにされたり、無残な姿になったりと悲惨な状態になることお多く、肉食昆虫界最強と称されることもあるほどです。

 

例えば毒を持つジョウゴグモとの対決ではジョウゴグモの牙が硬いオオエンマハンミョウには全く通用せず、そのうちに腹部噛みついたオオエンマハンミョウの牙によってジョウゴグモがダメージを受けて身動きが取れなくなってしまいます。

 

オオエンマハンミョウよりもはるかに体の大きなレッドクロウスコービオンとの対決でさえ、サソリの持つ強力な鋏の攻撃を見事にかわしながら、隙をみて相手の腹部の柔らかい部分に噛みつき、ダメージを与えるという作戦で勝利することもあります。

 

しかし、毒を持ったサソリにはやはり負けることもあり、毒を撃ち込まれて負けることもしばしば。強さは五角といえそうです。

カマキリなどの柔らかい体を持った昆虫に対しては瞬殺。頭部や体を真っ二つにして曽於ママ食べてしまう勢いです。

クワガタとは大きさの違いや顎の大きさの違いがありながらも互角な戦いを展開しますがやはり、顎の大きなクワガタにはかなわないようです。

自然界での競合

オオエンマハンミョウの自然界での競合相手はカブトムシと言われています。

彼らの行動時間帯はカブトムシの行動時間帯としっかりずらしてあり、エサの競合による無駄な戦いを避けているのかもしれません。

(ライター ナオ)