セグロウミヘビという蛇を見たことがありますか?

いかにも毒々しい色合いをした不気味なセグロウミヘビについて詳しくお話します。

セグロウミヘビの特徴

セグロウミヘビはコブラ科セグロウミヘビ属に分類されるヘビで本種のみでセグロウミヘビ属を形成している特定動物です。

太平洋、インド洋に分布していて、日本では琉球列島から北海道まですべての地方で見ることができます。

 

全長は60~90㎝、体重は100gから200gの小型のヘビです。

体型は側偏し、斜めに列になった胴体背面の鱗の数は46~68。

 

卵胎生で産卵のための上陸が不必要となり、腹面の鱗は完全に退化していて頭部は小型で細長くなっています。

前牙類のため上顎の前方に毒牙がありますが牙は比較的小さくなっています。

背が黒く、腹面は黄色もしくは淡褐色で色味は個体により黄色の強いものから象牙色に近いものまでかなりの幅があります。

 

体色は全身にわたってほぼ2色にくっきりと分かれていて、尾部のみは黄色や淡褐色地に黒色、もしくは黒色地に黄色あるいは淡褐色の斑点模様、または太い波型の縞模様になっている個体が多く見られます。

 

全身が黄色でまばらに僅かに黒色の斑点のある変異個体や変異個体や黒色部の全くないアルビノも確認されています。

全身が2食に分かれているのはサバやマグロなどの回遊魚と同じで、沖合の海面付近で外敵に見つかりにくい色合いになっているためと考えられています。

セグロウミヘビの生態

セグロウミヘビは外洋に生息していて、暖流に乗って日本近海にも現れ北海道辺りまで北上することもあります。

ヘビの中で唯一の外洋性で完全水棲種。3時間半もの間、呼吸を止めて水中にもぐることができます。

腹板が退化しているので陸地に打ち上げられると全く身動きが取れずにそのまま死んでしまうことがあります。

 

反面、遊泳力は強く研究段階ですが海流に乗って何千㎞も移動しているとの報告があり、フィリピンからハワイの東まで、またメキシコからインド洋西部のモーリシャス島まで移動している可能性があります。

食性は動物食で主に魚類を食べています。

 

繁殖は卵胎生で行い、11月頃に海岸に近づいて海中で20㎝前後の幼蛇を2~6頭産みます。

ウミヘビの中では比較的性質は粗いとされています。

セグロウミヘビの毒

セグロウミヘビは牙に毒を持っています。

毒は神経毒で毒牙が小さいので一噛み当たりの注入量は少ないですが、人を殺せるほどの強力なもので、毒の強さは半致死量LD-50、0.07㎎/kgでマムシの300倍ほどと言われ非常に危険ですが、セグロウミヘビがよく見られるオーストラリア近海で咬傷による死亡事故は1件も発生していません。

 

ウミヘビの中では3番目に強くまた、セグロウミヘビの毒は牙だけではなく、肉にもあるので食用としては不適です。

黄色と黒という特徴的な体色は肉が毒を持っていることの警戒色という意味があるとされています。

セグロウミヘビが見られる水族館

セグロウミヘビは和歌山の串本海中公園や浅虫水族館などで見ることができます。

和歌山の串本海中公園では串本町潮岬の海岸に打ち上げられていたところを地元の人に発見され持ち込まれたものだそう。

 

浅虫水族館も同様に近海の海岸で捕獲された個体を飼育。エサを与えようとしても給餌用のピンセットに噛みついてくる程凶暴だそうです。

他には新潟市水族館、マリンピア日本海でも飼育しているようなので、興味のある方はぜひ見に行ってみて下さいね。

 

ちなみに出雲大社ではセグロウミヘビが神の遣いとされています。

2016年に発表された研究ではセグロウミヘビはクジラに匹敵する何千㎞もの距離を移動できる能力があることが明らかになりました。