ヨコバイという横に這ってあるく小さな虫をご存知でしょうか?

どこか可愛らしい雰囲気もある今回はヨコバイについて詳しくお話します。

ヨコバイの特徴

ヨコバイはヨコバイ科に分類される昆虫の総称です。

セミ類に近い一軍でそれを極小にしたような姿をしています。

名前の意味は歩く時に横にずれながら移動する「横這い」からきていると言われています。

イネの害虫としてツマグロヨコバイ等が有名。

 

セミに非常によく似ており、セミを小さくしたような形です。

ほとんどの種が数㎜の大きさで1㎝以上のものは大型の部類に入るほど。

翅は4枚ありよく飛翔しますが、時に翅が短く飛翔しない種類もいます。

 

色は緑色系や褐色系のものが多く、鮮やかな色彩や飢餓学的で複雑な模様をものも見られます。

不完全変態で蛹を経ないで成虫になります。

幼虫も成虫も植物の液汁をえさとし、幼虫の形状は翅のないこと以外は成虫とほぼ同様。

ヨコバイの種類

ヨコバイは全世界に分布していて約20,000種類知られていますが熱帯域にはまだまだ未記載ものも多数いると言われています。

日本に生息するものは未記載種を含めおよそ550種類。

 

小型であること、外見が良く似た種類が多いことから十分には解明されていないというのが実情です。

平地から山地まで植物が生育している環境であれば、ほとんどの場所に何らかの種が生息します。

ツマグロオオヨコバイ

ツマグロオオヨコバイは本州、四国、九州、対馬の低山地の森林地に分布している体長13㎜とヨコバイの中では比較的大型で鮮やかな緑色の美しい種類です。

ただし死ぬと色あせて橙黄色になります。

 

頭部は前胸よりも幅が狭く、背面に大きな黒い楕円形の斑紋があります。前胸背には円形の黒斑が3個、正三角形に配置されています。

幼虫は、春から初夏にかけて出現します。外形はひし形に近く、全体的に光沢があり透明感のある黄色をしています。

 

多くの植物の汁を吸い、その中には大豆、落花生、クワ、茶、ブドウ、かんきつ類、柿、イチヂクなどの害虫とされていますが、多くの植物では実害が出るほどの影響はないと言われています。

別名をバナナムシとも呼ばれています

オオヨコバイ

オオヨコバイは体長が8~10㎜程で日本全土に生息しているヨコバイです。

黄緑色をした綺麗なヨコバイで、翅には暗褐色の明瞭な翅脈があり、頭部には幅広く塔頂付近に2つの黒紋があります。

レッドバンドヨコバイ

北米や南アメリカの草原に生息するレッドバンドヨコバイはとても鮮やかな青や赤、オレンジ色をした目をひくヨコバイです。

翅だけでなく、体の色もオレンジ色をしておりとても目立ちます。

 

ただし、綺麗な体色とは裏腹にピアス病と呼ばれる病気を媒介する病原菌をもち、葡萄などを枯渇させてしまいます。

他にも真っ赤なヨコバイやクリーム色に薄青色の入ったヨコバイなどのヨコバイもいて、害虫とはいえども美しさに目をひかれます。

ヨコバイの害

ほとんどの種類のヨコバイが植物につく害虫になっていて、植物の茎に口吻を突き刺してそこから樹液や草の汁を吸ってしまうだけでなく、一部の種には植物には有害な病原菌を電線させることもあり、農作物や園芸者にとっては厄介な存在となっています。

 

灯火に飛来する時もあり、その灯火に来た際に人体に止まるとそこから人体に口吻を突き刺して吸血することもあり、蚊に刺された時のように腫れあがって痒くなるという症状も知られています。

 

しかし、天敵も多く、鳥やカエル、トカゲ、クモ、肉食の甲虫やカメムシ、水生昆虫やトンボなどの餌になることも多く、アリや寄生バチによって命を落とす個体もいます。

(ライター ナオ)