冬虫夏草という言葉を聞いたことがありますか。

冬虫夏草の一種でもあるノムシタケについて詳しくお話します。

ノムシタケの特徴

ノムシタケ属に分類されるノムシタケは子嚢菌門フンタカビ鋼ボタンタケ目ノムシタケ科に属するキノコで冬虫夏草。

昆虫の成虫や蛹、溶融、又はクモに寄生して内生菌核を形成してそこから子嚢殻を密生させたり分生子を粉状に生じた有柄の子座を伸ばします。

 

種ごとに寄生する相手が決まっていて、分類上の目を超えて寄生することはありません。

ノムシタケはたった一つの胞子を昆虫の体内に侵入させ、昆虫の内臓を養分にして急速に成長します。

 

内蔵の栄養を絞る取るだけ搾り取ると、ありとあらゆる開口口から細長い子実体を伸ばして胞子を飛ばします。

宿主になった昆虫は本来の行動とは違った奇妙な行動をととるようになり、長い間それはノムシタケが昆虫の脳に寄生するからだと考えられてきました。

 

しかし、近年の3D撮影と電子顕微鏡を用いた研究ではノムシタケは宿主の筋繊維に侵入していて、脳自体は無傷であることが判明しました。

つまり、寄生された宿主は脳では周りの状況をきちんと認識していながらも勝手に動く体を止められないという状況にあるということ。

幸い、ノムシタケは人間に寄生することはなく、東洋では漢方薬として用いられていたり、スープの具材としても利用されています。

 

ノムシタケ属の中にはアリの体内に感染して化学物質を分泌し、宿主を木の先端へ登らせて顎でしがみ付くよう脳に指令を出すものもいます。

こうすることで胞子を飛ばしたときに他のアリに感染しやすくなるための作戦です。

ノムシタケの入ったコーヒー

ノムシタケの入ったオーガニックコーヒーが一部で美味しいと評判になっています。

ノムシタケは冬虫夏草と呼ばれるキノコの一種で、滋養強壮や精力剤として中国では昔から重宝されてきました。

 

現代においても免疫機能向上やコレステロールを下げることによって生活習慣病の予防、更に喘息などの呼吸器系の疾患や肺や腎臓の機能を高めるなどの効果があることがわかっていて、とても貴重な漢方薬として世界中で注目されています。

 

そんなノムシタケの入ったコーヒーは、見た目はしっかりとコーヒー、臭いは乾燥シイタケのような香りがします。

独特の香りと苦みが特徴で、苦みに関しては好き嫌いが分かれるところ。ミルクなどで割ると美味しく飲めるようですが、豆乳とキノコの相性はあまり良くないようです。

飲んだ後は体がポカポカしてくるのだとか‥冷え性の人には良いかもしれません。

冬虫夏草

そもそも冬虫夏草とは一体何なのでしょう。

冬虫夏草は様々な虫に寄生するキノコで、種類は300~400以上もの数が存在し、日本でも数多く発見されています。

中国で漢方生薬として珍重されるのはコウモリガの幼虫に寄生するコルディセプス・シネンシスという種類のキノコです。

 

冬虫夏草は宿主が土の中にいる幼虫時代に寄生します。

蛾や蝶などの幼虫が土の中に潜り、植物の根の栄養分を吸収する時が寄生のタイミングです。

 

昆虫の体内に侵入した菌は昆虫の豊富な栄養分を吸収しながらぐんぐんと育ちます。

昆虫が危険を感じ、必死に地面に出ようとしても地表に就く前に力尽きて死んでしまいます。

長居冬の間、菌は昆虫の体内で成長し、形は昆虫の形が残っていますが中身は既に菌に変わってしまっていて、これがと冬虫の状態です。

 

春の終わりころから初夏にかけては菌に変わってしまった虫から発芽し、菌の子実体が地面から出てきます。そのタイミングが最も採集に適した時期で、それを採らずに放置すると子実態は細長い棍棒型のような草に変わります。これが夏草です。

つまり、この一連の自然現象を指して冬虫夏草というわけです。

(ライター ナオ)