皆さんは赤いアブラムシをご存知でしょうか?

アブラムシと言えば緑っぽい色をしているというイメージを持つ方が多いかと思います。

 

しかし、赤いアブラムシというものが存在していて、普通のアブラムシ同様に一度発生すると被害が大きい事で知られています。

この赤いアブラムシの正式な名前は『タカラダニ』という名前だそうです。

今回は赤いアブラムシの生態や特徴などについて紹介していきたいと思います。

赤いアブラムシと言われるタカラダニとは?~生態と特徴について~

タカラダニは節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目ケダニ亜目タカラダニ科アナタカラダニ属に分類されるダニの一種です。

世界で40種類以上確認されている虫で、日本に出現するタカラダニの多くは『カベアナタカラダニ』という種類だそうです。

 

壁の穴に生息するからカベアナと言われているのではなく、眼の後ろにウルヌラと呼ばれる穴を持つアナタカラダニの特長に由来しているそうです。

主な生息場所は、動物の毛・ベランダなどのコンクリートやブロック・衣類・花を咲かせる植物などに発生します。

タカラダニ類の中には、幼虫期に昆虫類に寄生する種もいるようです。

 

体長は約1mm前後で、全身の色が赤色~赤橙色なのでよく目立ちます。

非常に動きが素早く真っ赤な体色をしているので気味悪がられます。

パッと見た感じは分かりませんが近くで観察すると、体はおびただしい数の毛で覆われているのが特徴です。

 

食性は雑食性で、成虫は花の花粉やハダニ・カイガラムシなどの小型の昆虫を食べていて、幼虫はセミ・アブラムシ・バッタなど多くの節足動物に寄生し体液を吸っています。

幼虫は満腹になると寄生していた虫から離れ、地上に落ちて脱皮して若虫になります。

 

ちなみにタカラダニの名前は、セミに寄生している幼虫をセミが宝を抱えていると見なした事に由来するとされています。

タカラダニの詳しい生態や習性については、まだまだ分かっていない事が多くあり研究中のようです。

タカラダニは人を刺す?~タカラダニの雑学~

タカラダニは人の血を吸うと思われていますが、タカラダニにとって哺乳類は摂食対象では無いので、人間を刺す事はありません。

しかし、タカラダニを潰して長時間体液に接触してしまうと皮疹を生じる恐れがあるので、タカラダニを潰してしまった際は必ず手洗いするように心掛けましょう。

 

また、吻の構造が細長いので人間が払いのけるなどした時に、偶発的に人間の皮膚に刺さって皮疹を起こした例もあります。

他にも、外出した時に衣類や散歩中にペットの毛などに付く場合もあるので、外出した時は家に入る前に軽く払うなどをした方が良いかもしれません。

 

タカラダニが発生する時期は、3月末頃に幼虫が発生し始めて、4月下旬~5月中下旬に成虫が大量発生すると言われているので、この時期は要注意です!

7月頃になると徐々に数が減っていく事が確認されているので、それまでは十分に気を付けた方が良いでしょう。

もし発生してしまったら…

 

一番発生しやすいベランダなどでは、ホースやヤカンなどを使って水洗いするのが良いですよ。

ついでに床や壁の汚れを綺麗に掃除しておくと、発生しにくくなります。

 

数が少ない場合は、粘着テープなどを使うと良いです。

気持ち悪ければ殺虫剤を振りかけてから、テープで取ってゴミ袋に捨てる良いでしょう☆

後は掃除機で吸う方法もありますが、必ず直ぐに紙パックを取り出して処分しましょう。

タカラダニについてのまとめ

今回はタカラダニについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

基本的には刺しませんが、あまり素手で触らないように気を付けましょうね!

ライターMISAKI

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