母の日には定番のカーネーション。

定番の白や赤、ピンクと言ったものに加え、黄色や紫、ワインレッドやサーモンピンク、模様の入ったもの等様々な品種が沢山あります。

そんなカーネーションについて詳しくお話します。

カーネーションの特徴

カーネーションはナデシコ科ナデシコ属の多年草で別名をオランダナデシコ、ジャコウナデシコ、オランダセキチクともいいます。

原産地は南ヨーロッパや西アジアの地中海沿岸です。

花の色は様々で葉は細く、母の日に贈る花として有名です。

カーネーション栽培の歴史

元々地中海沿岸から西アジアに自生していたカーネーション。イスラムの世界ではバラやチューリップと並んで愛好された植物です。

イスラム教では偶像崇拝が禁止されているのでモスクなどの装飾には草花の紋様が使用され、カーネーションもその模様となっています。

17世紀になるとイギリスやオランダで300種類以上の品種が作られるようになり、大きく進展しました。

18世紀になると更に品種が増え、その中で「ショウ・カーネーション」が生まれてこれが19世紀の主流になりました。

 

ショウ・カーネーションは花弁の縁の鋸歯がなく、花弁の配置を幾何学的な整形に近づけたもので、現代のカーネーションとは異なっています。

この時代にはバラの改良もそれほど進んでおらず、カーネーション、オーリキュラ、チューリップは時代の先端を行く園芸植物でした。

 

日本には江戸時代初期以前に輸入され、アンジャベルやアンジャと呼ばれていました。

しかし、しばらくの間栽培方法などが定着せず、のちに土倉龍治郎が栽培技術や体制を構築してカーネーションの父と称されるようになります。

カーネーションの花の季節

カーネーションは4~7月、9~10月に開花します。

品種にもよりますが、低温であれば1か月位咲き続けるものもありますが、逆に10日穂前後で枯れてしまうものもあります。

カーネーションの育て方

カーネーションは5月の花の日に合わせて沢山出回ります。鉢植えを買ってきたら、秋ごろに鉢を崩し、新しい土で植え直しをします。

土は赤玉土小粒と腐葉土を7:3くらいの割合で混合し、少量の苦土石灰を混ぜておくと良いでしょう。

また、水はけを良くするために1割ほど山砂か鹿沼土を配合するとより良い土が出来ます。

 

鉢植えの場合は一回り大きい鉢に、地植えの場合は日当たりが良く、乾燥した場所に植えるようにします。

高温多湿や長雨を嫌うので、なるべく風通しが良い場所に植えましょう。鉢植えも同様です。

 

ポイントとしては、日照が十分なところ、高温期は乾かし気味に管理する事、冬は強い寒風に直接当てないようにすることが重要です。

鉢植えは用土がかわいてきたらたっぷりと水を与えます。

鉢底から水が流れ出るくらい与えるようにします。発蕾期や伸長期には水分を必要とするので庭植えの場合でも水切れを起こさないように注意しましょう。

 

肥料は夏の高温期以外は定期的に施すようにし、緩効性化成肥料の置き肥なら月に1回、液体肥料の場合は月に3回くらいが目安になります。

成長の盛んな大翔秋には肥効が途切れないようにやや多めに施しても構わず、庭植えの場合も同様の肥料を施しますが鉢植えよりも少な目で十分です。

灰色カビ病やウイルス病、耐枯れ病が発生しやすいので注意します。ウイルス病や立ち枯れ病がでたら、他の株にうつらないように隔離して焼却処分するのが良いでしょう。

 

普段から花がらを細目に摘み取るようにすることも重要です。

咲き終わった茎は切り戻し、わき芽やこれから芽吹く節を確認してこれを残すように切ります。

茎の本数が多く、こんでいるようなら元から間引くようにします。

(ライター ナオ)