「ゲジゲジ」という名前である意味馴染みがありますが正式には「ゲジ」という種類のことを指していることが多いです。

日本ではもう一種「オオゲジ」というものがおり一般的にゲジゲジと言うときはこの両方を区別せずに使うことが多いです。

 

ここでもゲジゲジとしてこれらをまとめた観点で紹介していこうと思います。

見た目のインパクトが強い虫で、その生態や具体的な特徴については知られていない場合が多いです。

ここではゲジゲジの産卵から始まるそのライフサイクルについて説明します。

ゲジゲジの生態

分類上ムカデに近い種類の虫です。足の長さや胴体の大きさなど、両者の相違点は多いものの虫全体として見てみると特に体の構造において共通点の多さが見えてくることでしょう。

まず体の節の多さです。

 

ムカデのほうが体全体に対する胴体の割合は大きいですがどちらも多くの節が繋がって胴体が構成されています。

さらにそれぞれの節から脚が生えていることも共通しています。

 

しかしゲジゲジとムカデの決定的な見た目の違いはこの脚の長さにあると考えられます。

ムカデは脚が非常に短く、そのため移動も体をくねらせるようにして前進していきます。

 

ゲジゲジの場合脚はどれも長く、それにより移動能力が高いです。

素早く動くことが可能で高い場所にいればそこから飛び降りるようにジャンプすることも可能と言われています。

 

この運動能力を活かした捕食活動をしています。

触角においてもゲジゲジとムカデには違いが見られ、ゲジゲジはとても長いです。

 

ゲジゲジの体長を超えるほどの脚は脱皮を繰り返すことで成長しています。

そのため一度切断されても再生していくことが可能です。外敵に襲われた際、ゲジゲジは自身の脚を切ることができます。

このことによって敵から逃げることができるのです。さらに切った直後の脚はピクピクとしばらくは動くのでダミーとして利用できます。

実は益虫

ゲジゲジは世界中で広く生息しており日本もその例外ではありません。

ジメジメとした暗い場所を好むため、通常は落ち葉や石の下などに潜んでいるものの民家内も場合によっては快適な環境となり得ます。

 

家は隠れられるポイントも捕食対象となる虫も生息していることが多いからです。

肉食であるため他の昆虫を食べます。しかも害虫であるゴキブリを捕食するためそういう意味では益虫と考えられています。

 

しかしその見た目はやはり独特で不快害虫としての扱いのほうが一般的です。

人間への危害はほとんどなくムカデのように攻撃をしてくることもありません。

見た目さえ違っていれば益虫として認知されていたことでしょう。

卵について

ゲジゲジは梅雨の時期から秋ごろまでが産卵期です。

トータルで数百もの卵を産むとされています。卵の特徴としては土が塗られているということでしょう。

 

湿った土のある場所に産卵することが多く、ゲジゲジの卵は乾燥に弱いため泥を塗って保湿しています。

この卵は産卵後数週間で孵化し、生まれた幼虫は2年ほどかけて大人になります。

 

虫は一般的に寿命が短く、1年サイクルで世代交代していることも多いですがゲジゲジの場合長い期間をかけて成長し寿命も5年ほどと比較的長い種類と言えます。

ゲジゲジの成長は脱皮によるものです。何度も脱皮をすることで大人になり、そして産卵も繰り返し行われることとなります。

ゲジゲジは卵を何度も産んで長く生きる

ゲジゲジの好む場所は湿気が多く暗い場所です。そして狭い空間です。

卵を産む場所もこれに近い場所です。

 

しかし卵は成熟したゲジゲジよりも厳重に潤いを保つ必要があります。

そのため湿った土を卵に塗り付けていることが多いです。このことがゲジゲジの卵の特徴と言えるでしょう。

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