皆さんはテッポウムシを知っていますか?

あれ、そんな虫いたっけ?と思った方、そう、テッポウムシとはカミキリムシの幼虫のこと。

カミキリムシは成虫になってからも、もちろん幼虫の時も暴れん坊だったのです。

今回はそんなちょっと厄介者のテッポウムシについて詳しくお話します。

テッポウムシの特徴

テッポウムシは昆虫綱コウチュウ目カミキリムシ科に分類される昆虫の幼虫を言いますが、主に樹木に穴を開ける大形の種類を指して言います。

穴からは木くずが排出されますが、同様に木に穴をあけ、コウチュウ目タマムシ科や鱗翅目ボクトウガ科の幼虫が含まれることもあります。

テッポウムシの生態

メスのカミキリムシが樹皮を齧って傷をつけ、その下に卵を産むと、卵から孵化したテッポウムシが木の樹皮や生木をエサにして成虫になるまで木の中で過ごします。

その期間は何と2年間。この間木はどんどん弱っていきますが、外からその様子はあまりわかりません。

 

また、カミキリムシが産卵をする時、あまり元気な木を選ぶと樹液の量が多く、幼虫が過ごすのにはあまり向いていない為、わざと弱った木を選んで産卵しているという話もあるようです。

 

テッポウムシという名前は幼虫が成虫になって木から外へ飛び出すときに鉄砲を撃ち込まれたような円い穴があくからなのだとか。

テッポウムシの予防

テッポウムシの予防としてはカミキリムシが産卵しないようにすることなのですが、その方法として、植物の根元にごみ用ネットやストッキング、白い布やアルミホイル、キラキラとした光テープを巻き付けます。

これは、カミキリムシが根元から這い上がっていくのを避けるということと光るものを嫌う習性を利用した予防方法です。

 

基本的には地面から20~30㎝の範囲の対策をしっかりすることが重要で、ペットボトルなどを利用して覆ってしまっても良いでしょう。

また、木をカミキリムシが寄り付かないような健康で元気な状態に育てることも重要です。

根元の土の状態や肥料等、微生物がしっかりと繁殖している木は丈夫で虫が入りにくくなります。普段から木の健康状態について配慮しておくことが必要です。

また、カミキリムシは新芽や葉で幹が隠れるような部分に卵を産み付けます。木の根元などに新芽がある場合は掻き取っておくのも予防の上では重要です。

成虫のカミキリムシを見つけた場合はすぐに取り除くことも必須です。

 

非農薬の樹脂フィルムは木から出る害虫を引き寄せるフェロモンを遮断し、害虫の樹種判断を阻害するので、カミキリムシを寄せ付けないこうかがあります。

しかも植物の生育が阻害されたり、新芽の成長が阻害されたりすることもないので安心して使うことができます。

テッポウムシの駆除

テッポウムシの駆除は昔から原始的な方法で行われています。

テッポウムシのいる穴を見つけたら、そこから針金を指しこみ、幼虫を突き刺してしまいます。

また、ハサミなどで幹の表皮をはがすと中に幼虫がいる場合も多いので、木にダメージのない程度に表皮をはがし、幼虫を取り出して処分します。

 

薬剤を使う場合はスミチオン1000倍駅などを穴から注射器を使って注入します。

普段から木くずなどをチェックし、殺虫剤を高頻度で使うことも重要です。

 

時々割りばしなどを使って木の表面の皮を押してみて下さい。

凹んでしまうようなことがあれば、中にテッポウムシの食べた道がある可能性もあります。

 

そんな時は道に沿って樹皮をはがせばテッポウムシを捕まえることが出来るかもしれません。

園芸用のカミキリムシ用のスプレーなどもとても手軽で便利ですので、上手に利用するようにしましょう。

(ライター ナオ)