どじょうと言えば、かつて日本では栄養満点の滋養食でした。

田んぼは多くの土壌が生息していたのはもうずいぶん前のことになってしまっています。

 

そんなどじょうを漢字で書くとどうなるかご存知でしょうか?

今回は日本人にも馴染みの深いどじょうについて詳しくお話していきます。

どじょうの特徴と生態

どじょうはコイ目ドジョウ科に分類される淡水魚の一種です。

日本の平野部の水田や湿地などに全国的に生息しています。

中国大陸、台湾、朝鮮半島にも分布しますが、日本をはじめとした東アジア地域では食用魚としての養殖も盛んに行われています。

 

日本では低湿地で水田の多かった東京の北東部地域の強度料理としても古くから親しまれ、「どじょう」すくいは泥田で「どじょう」を掬う姿を滑稽に表現する忘年会の宴会芸の定番でした。

 

雑食性でユスリカの幼虫などを主に摂食します。

体は細長い円筒形で、全長は10~15㎝程度。口ひげは上顎に3対、下顎に2対の合計10本あり、このひげには味蕾と言われる食物を探すのに使われる感覚器があります。

 

呼吸はエラで行い、水中の酸素が不足すると水面まで上がってきて空気を吸い、腸で空気呼吸も行います。

体色は茶褐色で、背部に不明瞭な斑紋を持つものがほとんどですが、まれにヒドジョウと呼ばれるオレンジ一色の白変種もあり、人工繁殖されたもの等が観賞魚として商業流通します。

個体差はありますが、危険を察知した際や水温などの条件によって水底の砂や泥に潜ることもあります。

どじょうの漢字表記

どじょうはひらがなでは「どぜう」と書かれたり「どぢやう」、「どぢょう」と書かれたりしますが、漢字では鰌と書きます。

魚編に、作りの「酋」部分はミミズを意味する漢字なのだそうです。

 

つまり、ミミズのように泥の中に棲む魚、という意味があり、ドジョウの鳴き声のシュウの擬態語という説もあります。

また、「酋」は酒の徳利から酒気が発散することを表し、どじょうが水の中で上がったり、下がったりする様子が酒飲みの寄った姿に似ていることに由来するという説もあります。

 

また違う表記の仕方として「鰌」の他にも「泥鰌」や魚編に「於」を使った「鯲」と書く場合もあります。この場合の作りも泥を表し、結局は泥の中に棲む魚を意味しているのだとか。

また一般的には「いなだ」や「かじか」と読まれる子の漢字も実はどじょうという訓読みも存在しているのだから驚きです。

どじょうの利用と栄養価

どじょうは身そのものにはほとんど味がないので、濃いスープや味の付けられた鍋などと一緒に食べるのが一般的です、

日本ではどじょう汁という味噌と合わせて食べる汁やドジョウのかば焼きなどが有名で、金沢市や隣接する富山県の地域では串焼きにして販売するお店もあるそうです。

しかし、近年ではどじょうの苦みが敬遠されたり、どじょうのかば焼きの値段が高騰したりして、徐々に食べられなくなっているようです。

 

中国ではどじょうのすり身を入れたチュンタオというスープや粉末にした粉末どじょうが食痕療法に用いられたり、解毒作用があるとされA型肝炎の回復を早めたりするといわれ重宝されています。

どじょうは全く違う生き物であるウナギと比較されることも多いのですが、見た目にもその違いは一目瞭然。

 

同じところと言ったら長細い体を持っていることと、栄養価位で、「ウナギ一匹、ドジョウ一匹」という言葉があり、ドジョウ一匹でウナギ一匹に匹敵する程高い栄養価を持っているということ。

特にカルシウムに関しては優れていて、「どじょう」は「うなぎ」の9倍も野カルシウムが含まれているのだそう。

どじょう恐るべし!です。

(ライター ナオ)