ミズカマキリという生き物を見たことがありますか?

その名前の通りカマキリのような見た目をしているのですが、生態は全く違う別のいきものです。

ミズカマキリの特徴と生態

ミズカマキリはカメムシ目タイコウチ科に分類される水生昆虫の一種です。

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その名前の通りカマキリによく似ていますが、カマキリとは全く別の仲間。

体長は40~50㎜で水田や池沼の水中に生息します。

 

タイコウチなどに比べて深い水深を好む傾向がありますが、これは同じニッチを占める2種が共存するための棲み分けと考えられています。

水中での呼吸には2本の鞘上の体長ほどもあるとても長い呼吸管を使用します。

飛行能力はとても高く、昼間でも頻繁に飛び、生息範囲を広げることができます。特に人工水域への移入や定着が進みやすいのも特徴です。

 

肉食性で他の昆虫や小魚、オタマジャクシなどを餌とします。

水中での動きはやや鈍く、遊泳能力も低いので狩りは水没草本や水草、枯死植物などの足場に付着し、それらに擬態して静止し待ち伏せします。

補食対象が現れると鎌状の前肢で捕らえた獲物には口吻を刺して消化液を送り込んで溶けた肉汁を吸います。

 

消化には非常に時間がかかり、大きな獲物なら時に15時間以上も採餌し続けることがあります。吸収した後の死骸はそのまま捨てます。

11月頃になると水底の物陰で成虫越冬し、4月に目覚めた成虫は5~7月になると交尾をしてメスが単独で産卵をします。

産卵は陸上の苔など湿った柔らかい場所を選んで尾端を何度もその中に差し込むようにして行います。

 

細長い白い卵には鬚のようなものが先端に2本ついていますが、これには卵の呼吸を補助する役割があると考えられています。

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10日ほど後に孵化した幼虫はすぐに成虫と同じように水中生活をはじめて5回程脱皮を繰り返した後に40日で成虫になります。

ミズカマキリの近縁種

ミズカマキリの近縁種としてヒメミズカマキリとマダラアシミズカマキリが知られています。

ヒメミズカマキリは体長が25~30㎜と小さく、呼吸管が体長よりも明らかに短いことからミズカマキリと識別することができます。

 

全国に分布しますが、水カマキリに比べて個体数はかなり少ないのも特徴です。

ヒシの葉柄の浮草などの水生植物の組織に産卵管を突き刺して卵を産み付けます。

 

ヒメミズカマキリを飼育する場合は陸地を作らなくても飼育できます。

マダラアシミズカマキリは中肢と基部の節に黒い紋がある点で区別できます。

日本以外では台湾や東南アジアに分布し、日本では沖縄の八重山列島が分布の北限の希少種です。

ミズカマキリの飼育

ミズカマキリを飼育するにはまずはケースと水草を準備しなければなりません。

一般的な飼育ケースでよく、汲み置きしてカルキ抜きした水を入れ、水草などを配置してセッティングします。

 

飛行能力の高いミズカマキリですから、脱走しないようにきちんと蓋のあるものにする必要があります。

甲羅干しなどをするわけではないので、足場の一部を水上に出すなどの必要はありません。

餌は生きたものでなければなりません。

 

よく与えられるのがメダカ、小魚、オタマジャクシなどで菅、エサを捕まえるのはそれほど得意ではないので、ある程度弱らせてから与えるなどの工夫が必要です。

繁殖飼育をさせたい場合はケースの床材として土またはオアシス、ミズコケのようなものが必要です。

ミズカマキリの寿命は1~3年程です。自分で捕まえることができない人はネットなどでも販売しているので、そちらを購入すればすぐに飼育を楽しむことができます。

幼虫期には共食いをする確率も高くなるので、十分なスペースを確保するか、別々に飼う必要があります。

(ライター ナオ)

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