ハリモグラという動物がいます。哺乳類の中でも単孔類という古い種に属しています。

単孔類の中でわりと知られているのはやはりカモノハシでしょう。

 

そのカモノハシ目はカモノハシ科とハリモグラ科のふたつがあります。

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ハリモグラ科にはハリモグラ(tachyglossus aculeatus)とミユビハリモグラ(zaglossus)の仲間がいるとされます。

単孔類であるハリモグラは卵生なのでしょうか?

ハリモグラの特色

ハリモグラの生息地は、オーストラリア大陸のすぐそばのタスマニア島、インドネシアのニューギニア島などです。

見た目は体毛が硬く変異したと思われるトゲで覆われています。

トゲやハリのある動物というとハリネズミが想起されますが、ハリネズミとの外見の相違点は体の大きさと顔つきです。

ハリモグラの主な食べ物はアリなどです。鼻先は長く、四肢の爪も発達しています。

 

ミユビハリモグラの爪は3つです。

ハリモグラの口はなんと5mm程しか開かないといわれます。

15cmほどにもなる長い舌を伸ばして地面にいるアリを食べます。

 

だいたい夕方以降から活動するといわれます。

大人の個体の大きさは30cmほど、大きいもので50cmほどになるようです。

 

体重は2kg~6kgほど、飼育下での寿命は長く、40年以上生きた個体もいるようです。

体色は茶系で鼻先は黒っぽく、針はベージュです。単独行動を好み、きちんとした巣穴はもたないようです。

 

隠れたくなると穴を掘って潜ります。

また、危険を察知すると丸くなり、強い力で地面にへばりつきます。

 

ハリモグラは哺乳類でありながら外気温に左右されるという変温動物のような特質を備えています。

哺乳動物の特徴である体温調節がやや不安定なのも単孔類の特徴のようで、ハリモグラは汗もかかないようです。

ハリモグラの出産

ハリモグラのメスは交尾時期になると育児嚢を発達させます。

腹部にできるようですが、お腹の部位が引っ込み周りの筋肉が寄ってきて形成される仕組みのようです。

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ハリモグラの育児嚢は、カンガルーのポケットのようなしっかりしたものではないようです。

ハリモグラのメスの妊娠期間は15日~20日ほどです。

 

お腹を上にした状態で産卵します。孵化するまでは約10日で、一度の産卵数は一つです。

このハリモグラの産卵ですが、単孔類は肛門・尿道・卵を産む孔も一つです。

 

卵巣から輸卵管と子宮、膣がそれぞれふたつあると考えられています。とても変わった体つきですが、有袋類でも肛門は分かれた孔をもつ場合が多いようです。

ハリモグラは他の哺乳類のように乳首がありません。

 

そのため、育児嚢のあたりから染み出るミルクを飲んで育ちます。

このハリモグラのミルクは栄養満点のようで、主にミルクオリゴ糖が多く含まれるとされます。

 

ハリモグラの赤子はほぼ胎児といってもよい状態で産まれるようですから、育児嚢の中での栄養補給が非常に重要なようです。

育児嚢の中にいる期間は45日ほどといわれます。ハリモグラの赤ちゃんの姿は衝撃です。

 

育児嚢の中とはいえ外に出てきて大丈夫なのかと思う程、何も生えていません。

皮膚は極端に薄くしわが寄り、体の色は肌色です。

 

目のようなものがありますが、点です。

つんつるてんの赤ちゃんは、日を追うにつれ植毛されるかのように体毛が生えていき、体の色も黒ずんでいきます。

ハリモグラの特色

単孔類であるハリモグラは、肛門・尿道・産卵の孔がひとつであることが身体的特徴です。

また、ハリモグラのオスの陰茎は先端が4つに分かれている事もきわめて珍しい特色といえるでしょう。

 

半陰茎と呼ばれるものもありますが、主に爬虫類などに見られるようです。

このような形態をもつ事により、何がどのように有利になるのかは分かっていません。

ひとつの陰茎に怪我等による欠損があった場合、あるいは生殖に有利であるいうこともあるかも知れません。

ハリモグラの飼育

非常に珍しい動物であるハリモグラですが、日本国内での飼育例もあります。

上野動物園では、明治時代にもハリモグラの飼育をしており、現在も飼育しています。

 

また、静岡県にある沼津港深海水族館のシーラカンスミュージアムでもハリモグラが飼育されています。

昼間はあまり活動しないようですが、稀に日中起きているハリモグラを見る事ができるようです。

沼津港深海水族館は、名称通りいやにマニアックな水族館ですが面白そうです。

(ライター:おもち)

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