魚なのに空を飛ぶことが出来るトビウオ。

トビウオは地方によってはアゴと呼ばれることがあるのですが、その由来は一体何なのでしょう?

トビウオの特徴

トビウオはダツ目トビウオ科に属する魚の総称で、太平洋、インド洋、大西洋の亜熱帯から温帯の海に生息する海水魚です。

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世界で50種類程、日本近海にも30種類が分布していると言われています。

トビウオの名前の由来は水上に飛び出し、胸ビレを広げて滑空することから付けれています。

細い筒状の逆三角形の断面を持った体で、最大の種でも全長は30~40㎝程。

背は藍色で腹は白色をしています。

 

胸ビレが発達して著しく大きく、尾ビレは上端と下端が長く伸びたV字状で、特に下端が長く水面滑走時に水中へ推進力を効率よく伝えらえるようになっています。

滑空時には胸ビレを広げるので、これがグライダーの翼のような役割をします。

胸ビレに加え、腹ビレが大きい種もいるので、この場合には翼が4枚あるようにも見えます。

トビウオの生態

トビウオは一般に陸地に近い沿岸部に多く、海の表層近くに生息して動物プランクトンなどを食べています。

水上に飛び出し、海面すれすれを猛スピードで滑空する姿が有名ですが、これはマグロやシイラなどの捕食者から逃げるためだと言われています。

 

滑空時は100m位の距離を飛び、水面滑走時の速度は時速35㎞程、空中滑空時の速度は時速50~70㎞と言われ、高さも3~5mあるとされています。

通常、滑空は風上に向かって海面の上約2mを100~300mとび、滑空時に急に海中に入る必要が生じた時は急ブレーキをかけることもでき、また空中で方向転換も可能なのだそう。

現在、記録に残っている映像として45秒間、時折水面を尾ビレでたたきながら飛び続けたのが最長記録とされています。

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トビウオの種類

アヤトビウオはトビウオ科ハマトビウオ属に分類され、太平洋の熱帯海域に広く生息していると言われているトビウオです。

日本では房総半島以南の太平洋で多く見られ、全長は約20~27㎝、体高に比した体長が短く、ずんぐりとした体型をしています。

 

胸ビレは黄色で茶色の斑点模様があり、和歌山県南部では夏に入ると定置網で多数が捕獲されるので、この時期に南日本の沿岸に回遊してくると考えられています。

ツクシトビウオはダツ目トビウオ科ハマトビウオ属に分類されるトビウオ。

 

太平洋西部の温暖な海域に分布し、全長は35㎝程です。

胸ビレは基本的に暗褐色で、成長すると青灰色から透明に変色します。

トビウオの中では最も漁獲量が多く、重要な水産資源で船曳網や定置網で漁獲されます。

食材としてのトビウオ

西日本を中心として、九州の福岡や長崎などで一般的なアゴ出汁。

これはツクシトビウオを乾燥させたもので、非常に美味しい出汁が出るとして有名です。

 

昆布やカツオブシの出汁より上品で味が深く、出汁の中では高級品と言われています。

ハマトビウオに属するトビウオで、出汁の他にも練り物やなめろう、塩焼きやフライなどにして食べられています。

アゴを原料として竹輪は鳥取県や兵庫県の特産であごちくわと呼ばれています。

 

山形県飛島では天日干しと炭火による焼き干しが作られていて、有名な酒田のラーメンではほとんどがトビウオで出汁を取っています。

ちなみにトビウオの卵は塩漬けされたものが、トビッコと呼ばれ、珍味やすしネタとして使われています。卵の直径は1㎜程度ですが皮が固く、噛むと粒がはじけるような感触を楽しむことができます。

トビウオが何故アゴと言われるか?

トビウオが何故アゴと呼ばれるようになったかについては、顎が外れるほど美味しいからという説が有力。

それほど他の出汁との違う「旨さ」があるようです。

最近は出汁ブーム!?でパックになっているものも沢山販売されていますので、まだアゴ出汁を味わったことのない方にはぜひおすすめです。

(ライター ナオ)

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