昆虫界のスター「カブトムシ」と、昆虫界一の嫌われ者「ゴキブリ」。

そのイメージは正反対で、人々の扱いもまるで違います。

しかし…見ようによってはどちらも茶色っぽくてツヤツヤしていて、どことなく似ている気がしないでもない…。

もしや、近い仲間だったりするのでしょうか?

 

もしも彼らが親戚関係にあるとしたら、これは大スキャンダルです…!

果たしてその真相は…。

ゴキブリとカブトムシは仲間なのか?

いきなりですが、皆さんはゴキブリとカブトムシをそれぞれ英語で何と言うか知っていますか?

答えは「cockroach(コックローチ)」と「beetle(ビートル)」です。

しかしじつは…ゴキブリのことを別名「blackbeetle(ブラックビートル)」と呼ぶこともあるそうなんです。

直訳すれば黒いカブトムシ?

これはもしかすると本当に彼らは親戚なのかも…。

 

それではいよいよ、真相に迫っていきたいと思います。

彼らの分類はそれぞれゴキブリが「ゴキブリ目」、カブトムシが「コウチュウ目」…ということは、彼らは仲間ではない!

調べたところによると、ゴキブリが最も近いのはカマキリ目の生き物であり、まとめて網翅目と呼ばれることもあるそうです。

 

そう言われれば、翅の感じがカマキリとどことなく似ている気がしてきました。

また、ゴキブリ目にはシロアリも含まれます。

 

シロアリはアリの仲間ではなく、ゴキブリの仲間だったんですね。

ただし昆虫全体に言えることですが、その進化の過程は現在でもはっきりとはわかっていません。

古代の昆虫の化石はある時代から突如出現、それ以前の時代のものは全く見つかっていないのです。

 

(このことから、昆虫は宇宙から来たのではという説まで飛び出すほど。)

もしかしたら、本当に遠い遠い昔には、彼らが同一種であった可能性も…あるかもしれませんね。

カブトムシの近縁種

ゴキブリに近い生き物はシロアリやカマキリだということがわかりましたが、では次にカブトムシの近縁種を見てみましょう。

同じコウチュウ目に属するのは、クワガタやコガネムシなど。

 

これは見た目ですぐに「あ、仲間っぽい」というのが分かりますね。

意外なところでは、テントウムシやホタル。

見た目も生態も全く違う彼らも、同じコウチュウ目の仲間なのです。

 

コウチュウ目は全動物の中で最も種類が多い目だと言われており、なんと名前が付いているものだけで35万種以上。

とんでもない数がいますね…。

 

もしもゴキブリとカブトムシがそれぞれの仲間を引き連れて戦ったら、どっちが勝つか気になりますね。

戦闘力や生命力はゴキブリ、数はカブトムシに分がありそうですが…。

なぜカブトムシは好かれ、ゴキブリは嫌われるのか

近縁種ではないにしても同じ昆虫同士、なぜこんなにも好感度に差があるのでしょうか。

個人的な視点ではありますが、ちょっと考察してみました。

動きの違い

ゴキブリが嫌いだという人に理由を聞くと、多くの人が「カサカサとした動きが気持ち悪い」「素早くて怖い」「飛ぶのが嫌」と答えます。

そう考えると、カブトムシはどっしりゆっくり動きますし、人間に向かって飛んでくることもありません。

「何が起きるかわからない」という不安感が、ゴキブリを恐怖の対象としてみる原因となっているのでしょう。

見た目の違い

ゴキブリの見た目で気持ち悪いのは、「長い触角」や「むき出しで油っぽい翅」。

カブトムシの場合触角ではなくカッコイイ角ですし、翅も飛ぶ時以外はきちんと収納されています。

 

いわゆる「虫っぽい気持ち悪さ」というのが、上手く隠されているんですよね。

正直言うと、カブトムシも飛んでいる姿や裏返したところは、気持ち悪くて苦手です…。

家に棲みつくかどうか

見た目や動きが気持ち悪いだけなら、ゴキブリよりもさらに上の虫はたくさんいます。

それでもダントツで嫌われるのは、「家の中に出没するから」ではないでしょうか。

もしもカブトムシが頻繁に家の中に出没するような虫だったら、嫌われ者になっていた可能性は高いと思います。

ゴキブリとカブトムシについてのまとめ

以前、ゴキブリとカブトムシを交配して生まれた「ツノゴキブリ」が発見されたというニュースがありました。

これはエイプリルフールに乗っかった嘘の記事だったのですが、もしかしたら何千年先の未来には本当にこんな虫が誕生しているかもしれませんね。

 

そうなると、名実ともにゴキブリとカブトムシは親戚同士に…。

ただ、元々まったく近縁種ではないので、「ツノゴキブリ」が生まれる確率はかなり低そうです。

(ライター もんぷち)