シモフリスズメという蛾を知っていますか?

今回はシモフリスズメの幼虫についてのお話です。

シモフリスズメの特徴

シモフリスズメは鱗翅目スズメガ科に属する蛾の一種です。

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日本全国に生息しています。

 

シモフリスズメは頭の先端が鋭角的にとがっているように見える大き目のスズメガです。

灰色の翅に不連続な茶褐色条がまばらに入ります。

 

止まっている姿を後から見るとかなり不気味。

成虫は昼間は壁や樹幹などに止まって寝ていますが、夜になるとホバリングしながら花から花へ蜜を吸いに飛び回ります。

シモフリスズメの幼虫

シモフリスズメの幼虫は毛がなく緑色でツルツルしていますが、個体差もあり、環境に応じて茶色になるものもいます。

体側には白い帯状の斜めラインが7本入っています。

 

尻部分に棘が一本生えていますが、刺さるほどの硬さもなく、触っても痛くありません。

敵が近づいてくると下半身は枝にしっかりと固定したまま、上半身をぶんぶん振り回し、口から食べた葉の汁をダラダラと吐き出します。

 

頭部が他の部分に比べて黒っぽいのは、防御の際のこの液が頭部にかかった結果です。

毒は持っていません。

枝にしがみ付く足の力はとても強く、簡単に枝からはがすことはできません。特に後ろあしほんの力は強力です。

 

蛹化直前の幼虫は紫色になるのが特徴です。蛹になる直前の大きさは太さが20㎜、長さが100㎜にもなります。

幼虫の食草はイボタノキ、クサギ、シソ、オリーブ、ネズミモチ、トネリコ、ノウゼンカズラ、キリ、サカキ、ナスなどです。

 

幼虫による食害は終齢に近づくにつれ大きくなっていきます。

特に終齢幼虫の食欲はかなりのもので、一晩にして葉を全て食い尽くし、枝と茎だけになっているという報告も少なくありません。

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シモフリスズメは蛹で越冬しますが、蛹は面白い形をしています。

 

成虫になった時に口吻となる部分がマグカップの取っ手のように、飛び出していて、その先端は少し膨らんでいて口吻が内側へ折り返します。別の言い方をすると象の鼻のような形をしています。

 

スズメガの幼虫の多くは成熟すると食草から地上へ降下し、穴を掘って地中に蛹室を作るのが特徴です。

また、地表で落ち葉などを糸で綴った荒い繭を作ってその中で蛹になります。

 

中には植物上で食草の葉を紡いで蛹を作る種類もいます。

シモフリスズメの場合はどこで蛹になるのかは定かではありません。

また、蛹の期間もはっきりとしたことはわかっていないようです。

スズメガ科の幼虫の利用

スズメガ科の幼虫は害虫としても知られますが、欧米では繁殖力の高さから、幼虫が実験用に大量に飼育されています。

日本でも遺伝などの実験に利用されている種類もいるようです。

 

また、非常に高い栄養価を持ち、将来の食料としても注目されているだけでなく、家畜の飼料としても利用が進んでいるのだそうです。

実際に中国ではスズメガの幼虫をいためたり、焼いたり、生で筋肉をすり潰して肉団子として食べられています。

シモフリスズメの仲間

シモフリスズメの仲間にエゾシモフリスズメという種類があります。

日本各地に生息していてい、シモフリスズメよりも更に大型です。

6~8月にかけて発生し、夜間灯火によく飛来し、個体数も多いのが特徴です。

 

シモフリスズメとの違いは前翅の基部後縁に黒色毛があることと翅頂部の斜線および第2・3室の黒色縦線が幅広いことにより区別することが出来ます。

本州中部以南では主に山地に生息しています。

 

エゾシモフリスズメの幼虫の食草はホウノキやドロヤナギです。

本州、四国、九州に分布するオオシモフリスズメという種類は淡褐色地に暗褐色や灰色の複雑な模様を持っています

幼虫はウメ、アンズ、モモ、サクラなどの葉を食べます。

(ライター ナオ)

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