タマムシは「生きた宝石」と呼ばれるほど、体の色、特に光沢が素晴らしいです。

タマムシをたくさんコレクションにして標本を作る方も大勢いるほどです。

 

そんなタマムシですが、タマムシは一体何をエサにして食べているのでしょうか?

タマムシのエサは何がいいのか、タマムシの生態と共にお話していきたいと思います。

タマムシとは?

「タマムシ(玉虫、吉丁虫)」とは、コウチュウ目タマムシ上科の昆虫です。

世界中で15.000種類、日本で200種類生息しています。

日本に生息するタマムシは、3つに分けられています。

①タマムシ

本州~九州、屋久島、対馬に生息しています。

②オオシマルリタマムシ

奄美大島と沖縄島に生息しています。

③ダンジョルリタマムシ

男女群島に生息しています。

タマムシは6~8月頃、サクラやケヤキなどの広葉樹林の近くで見ることができます。

 

日差しの強い日が大好きなので、そんな日はよく活動します。

広葉樹林の周りを高く飛び回ったり、日光浴をしたりもするんですよ。

タマムシの生態と形態

タマムシの体長は35mmぐらいです。

体の色は緑色がベースで、赤い帯が縦に2本入っています。

体全体に金属光沢があります。

 

タマムシのこの体の色は、昔からとても美しいとされています。

タマムシの光沢は、太陽光を反射させてタマムシの天敵になる鳥を寄せ付けないためです。

 

タマムシの翅は上翅と下翅が同じぐらいの長さなので、すぐに飛ぶことができます。

タマムシは体を垂直にする独特の飛び方をするんですよ。

 

タマムシはとても警戒心が強いといわれています。

人が2m近くまで近づくと、パタッと動くのをやめます。

 

もっと近づいていくと、その場を飛び立っていきます。

ワザと茂みに落ちて、姿をくらましたりもします。

 

仕舞いには、死んだフリまでするのですよ。

タマムシは卵を樹木の割れ目などに産み付けます。

タマムシの幼虫は樹木を食べて成長するので、リンゴなどの農家の方はタマムシを害虫としています。

タマムシのエサは何がいい?

タマムシは主に葉っぱを食べます。

特に、サクラやケヤキ、エノキなど広葉樹林の葉っぱが大好きです。

 

ですので、タマムシに与えるエサはサクラやケヤキ、エノキなどの葉っぱが良いです。

タマムシの幼虫は、サクラやケヤキなどが枯れて柔くなった樹皮を食べます。

タマムシは幸運の虫!?

タマムシの翅は、タマムシが死んだ後もきれいな色のままなのです。

タマムシのきれいな色を使って、指輪やネックレスなどにも使われているんですよ。

 

飛鳥時代の仏教工芸品として有名なのが、法隆寺にある玉虫厨子です。

タマムシを箪笥の中にに入れておくと着物が増えるという言い伝えもあります。

 

タマムシの漢字は「玉虫」のほかに「吉丁虫」となっています。

この「吉丁虫」というのは、”幸運の虫”という意味になります。

 

タマムシは成虫になって1ヶ月しか生きられません。

一年間のなかで、タマムシを見られるシーズンは短く、タマムシ自体の寿命も短いので、なかなかタマムシにお目にかかれないこともあります。

タマムシに会えたらラッキーということで、幸運の虫なんですね。

タマムシのエサは何がいいかのまとめ

タマムシのエサや生態についてお話してきましたが、いかがでしたか?

タマムシのエサで一番いいのは、サクラやケヤキ、エノキなど広葉樹林の葉っぱです。

 

ちなみにタマムシは、飼育することができます。

タマムシは神経質な性格なので、なかなか餌付けが難しいといわれています。

 

葉っぱは、枝についたまま鉢植えなどに植えてから与えてみるといいかもしれません。

とてもきれいな光沢を持ったタマムシを捕まえたら、是非育ててみてください。

(ライター 雲呑)