田んぼなどに住んでいる「タガメ」は日本で一番大きなカメムシです。

日本で一番大きな水生昆虫でもあります。

 

昔はよく見かけることができたのですが、近年生息数が減ってきていて絶滅が心配されています。

そんなタガメは、捕まえて自宅で飼育することもできるんですよ。

ここではタガメについて、生態や餌などを紹介していきます。

タガメとは?

「タガメ(田鼈、水爬虫)」とは、カメムシ目コオイムシ科の水生昆虫です。

タガメは、北海道以外の日本全国に生息しています。

 

世界では台湾や中国、ベトナムやタイなどでも見ることができます。

水田や草の生い茂った池や水路などで生活しています。

 

タガメの大きさはオスが50~65mm、メスが55~70mmで、メスのほうが体が大きいです。

体の色は、暗褐色や茶褐色をしていて、平べったい形をしています。

 

タガメの前脚は先がかぎ爪になった大きな鎌のような形をしています。

この大きな鎌のような前脚が魅力です。

 

この鎌のような前脚で、獲物を押さえつけて捕食します。

まだタガメが多く生存していた時は、メダカなどを食い荒らしていたので、害虫とされ「水中のギャング」とも呼ばれていました。

 

タガメの寿命は2~3年です。

タガメは中国などで漢方薬として使用されています。

 

タイやベトナムでタガメは食用として、素揚げなどで食べられています。

昔は日本でも、佃煮などで食べる地域があったそうです。

タガメの一年

タガメは、5~11月が活動時期です。

春~秋は水中で過ごします。

 

5~6月に繁殖をして、100個ぐらいの卵を植物の茎に産みつけます。

メスは1シーズンに4回産卵します。

 

卵は10日で孵化して、5回脱皮を繰り返し、40~50日で成虫になります。

冬は陸に上がって、石の下や落ち葉の下などで冬眠して暖かい春を待ちます。

タガメの餌

タガメは肉食性です。

魚やカエルなど、水生の昆虫が主な餌です。

 

時にはヘビやネズミなども食べる事があるので、タガメは比較的何でも食べます。

タガメを飼育している場合は、お店で購入することができる金魚やおたまじゃくし、ザリガニなどを与えると良いでしょう。

 

タガメは4~11月に餌を食べます。

繁殖期のメスの食欲は驚くほど旺盛です。

 

タガメが餌を食べる時は、骨と皮膚以外すべて食べてしまいます。

タガメは針のようになっている口を獲物に刺して、自分の消化液で溶かした肉を吸うのです。

タガメの捕まえ方

タガメは水の綺麗な水田や池に多く見られます。

農薬などがたくさん混じっているお水は嫌いです。

 

水草の周りなどを網ですくって捕まえましょう。

夜、田んぼの近くの外灯に集まっている場合もありますよ。

タガメの飼育方法

タガメを飼育するには、飼育容器を用意しましょう。

オスメスの2匹飼育する場合は、幅30センチ・高さ20センチぐらの大きさで十分です。

 

タガメは飛ぶので、蓋が付いているものにしましょう。

容器の中は15センチぐらいの水を入れます。

 

水は汲み置きしておいたものが良いです。

水草も多めに入れてあげましょう。

 

上記でも紹介しましたが、タガメの餌は金魚やおたまじゃくしなどを与えましょう。

タガメを飼うときの注意点は、水温が30度を越えないようにすることと、タガメは共食いしてしまうので、複数飼いはやめておいたほうがいいということです。

タガメの餌について まとめ

タガメの生態や餌について紹介してきましたがいかがでしたか?

タガメの餌は金魚やカエルでした。

 

時にはヘビなども食べるようです。

近年、タガメの生息数がかなり減ってきています。

貴重なタガメを飼育する場合は、上手に長く大切に育ててあげてくださいね。

(ライター 雲呑)