サンタンカという花を聞いたことがありますか?

もしくはサンダンカなら聞いたことがあるという人もいるのでは?

今回は、生け垣などでも見かけることのあるサンタンカについて詳しくお話します。

サンタンカの特徴

サンタンカはアカネ科サンタンカ亜科サンタンカ属に分類される常緑性の低木です。

中国南部からマレーシアにかけてが原産です。

サンタンカを山丹花と書くことがありますが、これは原産の中国南部に山丹山という場所があり、その地名から付けられたと言われています。

現在は九州南部まで帰化した例があり、沖縄や久米島では古くより野生状態で見ることが出来ます。

 

樹高は1~3mほどになり、全株にわたって毛がありません。

托葉といわれる葉の形状をしていて、葉の形は三角形か広めの三角形で、長さは3~7㎜程。

 

基部は次第に細くなり、短い葉柄に続いています。

葉の大きさは5~12㎝程、幅は2~6センチです。

サンタンカの花

サンタンカの花は7~8月にかけて咲きますが、ほぼ通年見ることが出来ます。

花序全体が赤色をしていて、見た目の花の雰囲気は赤いアジサイのよう。

蕚筒は長さ1㎜程で先端が4つに裂けています。

 

花筒の内側には柔らかな毛が密生していて、外側は毛がありません。

葯は細長く、花筒から抜け出ています。

花柱も細長く、柔らかな毛がまばらにあります。

サンタンカの利用

サンタンカは観賞用としてはもちろん、薬用として利用されていたこともある植物です。

沖縄では古くから栽培され、琉球の三名花の一つとされていたこともあります。

日本本土には江戸の中期に琉球から江戸に入ったとみられ、サンダンカと呼ばれていました。

サンタンカの種類

サンタンカにはいくつかの種類があります。

インド原産の矮性種で、次から次へと花を咲かせ、四季咲き性が強く、刈り込んで生け垣などにも適するサンタンカ・コッキネアや花付きが良く、赤い花が美しい園芸種のスーパー・キングなどが一般的です。

サンタンカの栽培

サンタンカは丈夫で花付きも良いので、鉢物として出回っています。

日光が良く当たる場所が適しますが、夏は半日陰へ移動させて管理しましょう。

 

春から秋に庭植えする時はやや湿り気のある場所に植えます。

乾燥には弱いので、斜面や風通しの良すぎる場所は避けた方が無難です。

 

越冬させるときには最低5℃位が必要です。

室内の日当たりの良い場所で管理し、日照不足に注意しましょう。

寒すぎると葉を全部落としてしまいますが、枝が緑色である限りは、春になったら再び芽を出します。

 

水やりは鉢植えの場合、表面の土が乾いてきてから与えます。

乾燥を嫌うので夏の天気の良い日には毎日与えるようにすると良いでしょう。

冬は乾かし気味に管理し、庭植えは雨が降らずに土壌が乾燥した場合だけ水やりをしてください。

 

肥料は春から秋の成長期に緩効性の置き肥を規定量施します。

アブラムシとカイガラムシが発生することがあり、注意が必要です。

 

1~2年に1回の植え替えも行います。

株を増やしたい時は、挿し木で増やすことが出来ます。

 

枝を2節程切手、大きな葉は半分に切り、鹿沼土などの清潔な用土に挿します。

剪定を行うと花付きが良くなるので、春先に花を楽しんだら、剪定をします。

上手くいけば秋にもう一度花を咲かせることもあります。

サンタンカの花言葉

サンタンカの花言葉は「熱き思い」「張り切る」「神様の贈り物」という3つ。

現地では一年に花期が3℃あると言われ、切り戻しをしないと三段に渡って花がつきます。

 

このことから「熱き思い」や「張り切る」などの言葉がつき、ヒンズー強の神であるシヴァに備えられた花であるところから「神様の贈り物」という言葉がついたと言われています。