皆さんご存知の彼岸花。

お彼岸の頃に咲く花として有名です。

別名を曼殊沙華問いもいい、その由来は法華経の仏典に由来するともいわれています。

彼岸花の花の特徴

彼岸花には実は毒があります。

花は一か所から6枚の花弁が放射状に広がり、道端などに群生していて、9月中旬ころに赤い花をつけますが、稀に白いものもあります。

草丈は30~50㎝、枝も葉も節もない花茎が地上に突出していて、その先端に花を包んでいる苞が一つだけつきます

苞が破れた後には、5~7個前後の花が出てきます。

輪生状に外向きに並んだ花は長さ40㎜、幅約5㎜と細長く、大きく反り返ります。

歌の中の彼岸花

彼岸花は昔から秋の季語として俳句や短歌などでも多く使われている言葉です。花言葉も「情熱」や「あきらめ」「再会」など情緒を感じる言葉が多く含まれています。

そんな中、歌のタイトルや歌詞にも多く使われているのでいくつかご紹介していきましょう。

年代にもよりますが、私の一押しは山口百恵の歌った「曼殊沙華」です。

作詞は阿木燿子、作曲は宇崎竜童が手掛けた作品で、2003年には藤あや子がカバーしています。

 

ギター一本で歌う妖艶な山口百恵の雰囲気と赤い曼殊沙華の花の雰囲気が見事に合致して、一度聴いたら忘れられない曲になるはず・・。

若い世代の人にはパンチの聞いた一曲になるかも!?

 

♪涙にはならない悲しみのあることを 知ったのはついこの頃

形にならない幸福がなぜかしら 重いのも そう この頃

 

あなたへの手紙 最後の一行 思いつかない

どこでけじめをつけましょう

 

窓辺の花が咲いた時 儚く花が散った時 いいえ あなたに愛された時

マンジューシャカ 恋する女は

 

マンジューシャカ 罪作り

白い花さえ真っ赤に染める~~~~♪

 

こちらも有名どころ、森昌子の「彼岸花」は1980年代の歌で、阿久悠作曲の名曲。

この歌は「彼岸花」という歌詞から始まります。

 

♪彼岸花咲けば 秋深く 女が日暮れに 泣くのです

影法師踏んで まわり道 ああ思い出た訪ねて 歩きます 歩きます

 

夕映えに消えて1年2年 そして2年あきらめましょう

嫁入りばなしのでる秋には 女は顔を女は顔を そむけます♪

 

2番の歌詞は「いわし雲」から始まり、男性を待つ女心が彼岸花やいわし雲といった秋の物悲しい言葉で象徴されている歌を森昌子の歌唱力で見事に歌い上げた一曲。

長崎物語はそのまま長崎を歌った歌ですが、昭和13年にヒットした曲です。

 

♪赤い花なら 曼殊沙華

阿蘭陀屋敷に 雨が降る

 

濡れて泣いている じゃがたらお春

未練な出船の ああ鐘がなる ララ鐘がなる♪

 

じゃがたらお春とは江戸時代初期に長崎に在住して、のちにジャカルタに追放されたイタリア人と日本人の混血の女性のことで、国際色豊かな長崎ならではの事情を曼殊沙華と合わせて歌った名曲。

桂銀淑が若き頃に歌った「かもめ」は最後の歌詞が彼岸花で占められています。

最後の部分だけ歌詞を抜粋すると、

 

♪かもめ かもめ

そろそろ私も店じまい

 

きれいなうちに咲かせてみせます ああ 彼岸花♪

 

他にも歌の歌詞の中に彼岸花や曼殊沙華が登場してくる歌は数多くあり、ロックやフォークソング、ポップスの中にも登場します。

レミオロメンの「虹をこえて」やサザンオールスターズの「CRY~哀~CRY」、THE BOOMの「暁月夜」など名曲ぞろい。

以下、レミオロメンの「虹をこえて」から彼岸花が登場する2番を抜粋します。

 

♪風は若い秋の匂いで 青い稲穂をなびかせた

土手に咲いた彼岸花には 小さなトンボがとまっていたんだ

 

君と見た景色が 心の中に溢れてる

手を繋いだら君笑って ゆっくり未来へ歩いてった

 

何気ない日々の喜びが キラキラと輝き出したんだ

好きな自分はどこまでも 嫌いな自分と友達さ

 

同じ入れ物に入って 同じ空気を吸って吐いて

Ah 素直に今だきしめたい♪

 

お彼岸の季節。

気になった方はぜひチェックして見てください。

(ライター ナオ)