スプレーマムという名前の花をご存知ですか?

花屋さんや園芸店などで目にしている人も多いはず。

 

マムとはそう、菊のことなんです。

今回はおしゃれな名前のついたスプレーマムについて詳しくご紹介していきます。

スプレーマムの特徴

スプレーマムは蕾を摘まずに枝状に数輪咲かせるキクのことをいい、特別な種類があるわけではありません。

もともとはアメリカで1940年代に作られ始め、その後ヨーロッパへ渡って、1974年に日本に導入されました。

花の大きさは5~6㎝の中輪で、茎や葉を覆うように茂るのが特徴です。

和ギクにはない明るく華やかな花を咲かせ、花の持ちが良く、花色や花形などがバラエティーに富んでいる為フラワーアレンジ、家庭での観賞用の他、仏花としても色々な場面で使用されています。

 

パステル調の花型はシングル咲き、デコラティブ咲き、ポンポン咲き、アネモネ咲き、スパイダー咲きなどがあり、花色は赤やオレンジ、ピンク、クリーム、白、黄、二色花などがあります。

スプレーマムの栽培

スプレーマムは自宅で比較的簡単に栽培することが出来ます。

草丈は30~80㎝ほどで、市販されるのは6~12月にかけてです。

 

キク科が開花するには日照時間が短くなることが条件になるので、基本的には10月頃が開花なのですが、近年は日照時間を調節して春や夏に咲くスプレーマムも販売されているのです。

 

花が枯れたら、そのまま戸外で越冬させます。

この時に地上部を切り取っておくと、晩秋から株元に冬至芽と呼ばれるロゼット化した太い芽が出てきます。

この葉を寒さに充てると、春になり生長を開始します。

 

花後もそのまま放置する場合は、春に新芽が出てきたら肥料を与えながら管理して、5月頃になったら切り戻しをして分岐させます。

水切れに注意しながら半日陰で管理するのが最適です。

 

開花時は雨のかからないような場所に移動すると花が傷まず長く楽しむことが出来ます。

また、泥はね防止にバークやワラなどを敷くようにしましょう。

 

肥料は緩効性の化学肥料で十分ですが、こだわる場合は花の時期にはリン成分が多く含まれるものを、花の終わった時期には窒素分の多く含まれているものを与えましょう。

土は培養土や菊専用の土を使い、地植えする場合は土に堆肥をたっぷり漉き込みます。

 

繁殖させるには挿し木が最適です。

春に越冬した株を5~6月頃に葉が2~3枚付くように切り、土に挿して芽を出させます。

発根剤をつけ、赤玉土などを利用すると上手に発根させることが出来ます。

 

日陰で上手に管理すると2~3週間で異色可能な苗になります。

病害虫はアブラムシ、ヨトウムシ、ウドンコ病、ハダニ、黒斑病、灰色カビ病などほとんどの病気にかかります。

風通しを良くし、極端な乾燥を避けることで予防することが出来ますが、発生した場合は薬剤で駆除しましょう。

スプレーマムの花言葉

スプレーマムの花言葉は「清らかな愛」や「あなたを愛します」などで、花束やブーケなどにして愛のメッセージと共に恋人に送るにも最適です。

ちなみに菊は色によって花言葉も色々違っているようで、菊全般に共通する花言葉としては「高貴」「高潔」「高尚」で、気高く気品に満ちた菊の花姿に由来すると言われています。

他に赤い菊は「あなたを愛しています」、白い菊は「真実」、黄色い菊は「破れた恋」なのだそう。

スプレーマムのまとめ

日本でも昔から馴染みの深い花の菊。

名前の由来は「窮まる」が語源となり「1年の最後に咲く花」という意味があると言われています。

 

咲かせ方や花の大きさを変えると、スプレーマムのようにポップな雰囲気も出せる花になる万能さも持ち合わせた花だということを再認識させられました。

(ライター ナオ)