スピルバーグ監督・演出の映画『JAWS/ジョーズ』、巨大人食いザメが平和な海水浴場に現れ、ギザギザのとがった牙が並ぶ大きな口を開けて人に襲いかかる映像が強烈でした。

今回は、サメの仲間「ネズミザメ」とはどんなサメなのか調べてみました。

ネズミザメとはどんなサメ?

まずサメというと体が大きいので、クジラなど哺乳類の仲間だと思いがちですが、哺乳類ではなく魚です。

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ネズミザメは、ネズミザメ目ネズミザメ科に属するサメで、モウカザメ、カドザメなどと呼ぶ地域もあります。

 

なぜネズミザメという名前がついたのかというと、体色、目口頭の形がネズミにそっくりだからといわれています。

ネズミザメの全長は3m、体重は170kgにもなりますが、最大15mにもなるというジンベイザメなどに比べれば小さめです。

ネズミザメの生態とは?

日本海、北太平洋、ベーリング海など寒帯や亜寒帯海域に生息し、高速遊泳、季節回遊することが知られています。

サケ、マス、ニシン、ホッケ、サバ、マイワシ、タラ、スルメイカなどを捕食します。特に英名の”Salmon shark” の名の通り、サケが大好きなようです。

お腹の中で卵から孵って生まれる胎生で、3~5月にお母さんから2~6尾、体長90cm前後で生まれると、5~10年かけて大人に成長します。寿命は20~25年ほどです。

ネズミザメには体温がある?

魚は変温動物であるため、自分で体温を調節できません。

けれどもネズミザメは体温を周囲の水温よりもある一定の高さに保つことができます。

 

体温を高くするためには、体内で熱を生み出さなければならず相当のエネルギーを消費します。

にもかかわらず、体温を高くすることにはどんなメリットがあるのでしょうか。

 

体温が高い魚は、体温が低い魚に比べて高速で泳ぐことができ、しかも長い距離を回遊することができるということがわかってきました。

さらに、体温が高いおかげで、他のサメなどが好まない北方の冷たい海で生息することができるようにもなったのです。

ネズミザメは人を襲うか?

さて、映画の『JAWS』は凶暴な人食いザメでしたが、ネズミザメは人に襲いかかることがあるのでしょうか。

 

人を襲う可能性がある恐いサメには、ジョーズの主人公と言われているホホジロザメをはじめ、イタチザメ、オオメジロザメ、シロワニ、ヨゴレなどがいますが、サメ400種のなかで人やボートを襲ったことが確認されているサメは27種類だけです。

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大部分はおとなしいといえます。

 

けれども、サメは非常にすぐれた感覚システムの持ち主であり、獲物や危険を察知する優れた能力を備えています。

まず、数キロ先にいる獲物の動きを聞きとり、次に獲物のアミノ酸や排泄物、血などを嗅ぎとり接近します。

 

そして獲物を目で確認し、さらに微弱な電流を感じるサメだけがもっているといわれている「ロレンチーニびん」という器官で、泥や砂のなかに隠れている獲物でも探し出して捕えます。

ネズミザメは獰猛な種類のサメではありませんが、優れた捕獲能力を備えギザギザの鋭い牙をもち、大型生物を捕食するハンターには間違いないので、油断することは禁物です。

『因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)』でウサギにだまされるのは?

『古事記』の神話、『因幡の素兎』にでてくるサメはネズミザメだということです。

 

因幡の国と呼ばれていた今の鳥取県の沖に浮かぶ隠岐の島に住んでいた白ウサギは、因幡に行きたいと思っていましたが海を渡る手段がありませんでした。

ある日うまい方法を思いついた白ウサギは、サメと自分たちウサギはどっちが多いか比べてみましょうとサメをだまして因幡まで一列に並べさせ、サメの背中をぴょんぴょんと渡って因幡に向かいました。

 

もう少しで因幡に上陸というところで、実はサメをだましていたんだと口を滑らせた白ウサギは、サメの怒りを買い毛を全部抜かれてしまいました。

それを助けたのが大国主(オオクニヌシ)というお話ですが、そこにでてくる「サメ」は「ワニ」と書かれています。

山陰地方には、いまでも「サメ」を「ワニ」と呼ぶ地域があるそうです。

ネズミザメレシピ♪

サメは食べたことがないという方も多いようですが、東北地方を中心に食用として手頃な価格で出回っています。

ネズミザメは延縄漁、流し網漁で捕獲されほとんどは気仙沼港に水揚げされます。

 

ネズミザメはくせのない淡白な味で、適度に繊維質でしっとりしているので、切り身として売り出されたり、練り製品の原料になったりします。

切り身は、フライ、煮付け、ムニエルなどにするととても美味しくいただけます。

醤油、料理酒、生姜のすりおろしと漬け込んで、片栗粉をまぶして揚げる唐揚げや竜田揚げが特にオススメです。

まとめ

海のギャング、凶暴だというイメージをもつサメですが、ネズミザメは食べることができ、意外においしい魚なんだということがわかりました。

今度スーパーや魚屋さんに行ったら、ネズミザメの切り身などがないか見てみましょう。

(ライター sensyu-k)

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